前編より続きます♪
まだ読んでいただいていない方は、まず前編をどうぞ~
はい、ちうことで、エイとの地獄バトルの後、並んで一息ついていたところ、ワテクシのアクシスに鋭いアタリが出ました!
次の瞬間!
ちゃりりーん!
出ました、必殺のぶっ飛ばし釣法っ!
うちなースタイルのぐるくん隊長も、この豪快な竿発射には大興奮!!
しかし、この竿の先にはチヌバリ+8号ハリスに小さなイカ短がついているのです。
飛び方も、いわゆる軽飛び。
普段の大鈎仕掛けなら、そのまんまカタンと竿尻が落ちておしまい。
はーい、おさわりバーですよーんってとこですが、そこはエサ釣り用仕掛け。
どんなに小さな磯モンでもフッキングしてしまうのです。
それに、軽いといっても35号の投げ竿を吹っ飛ばすのですから、そこそこの力持ちであることは間違いありません!
隊長「飛んだね、飛んだね! タモ要りますか?」
じゃこび「いやいや、これは小さいです。そのまんまぽいーんとブリますわ」
ひらひらーっと飛んできたのは、なんだか寸詰まりのタマミ!?
30㎝ちょっとですが、ずんぐりしてパワフルです。
隊長に聞くと、こりがシルイユー(白鯛)だそうです。
模様はタマミと似てますね~
じゃこび「いやっほう! 最高のエサが釣れたで~」
ぐるくん隊長「3枚に下ろしてぶっこみますか?」
じゃこび「何をおっしゃる、そのまんま背掛けで泳がせますねん!」
隊長「…。」
あきれる隊長を尻目に、メジカを1匹掛けしていたトカラファイターを上げて、釣れたての30㎝級シルイユーの背中に巨大な曳縄鈎をぶっ刺して、ひゅーーーー、どっぼーーんと大遠投!
20mは飛んだと思います(笑)
が、しかし、ここで大問題。
出発直前にワッシャに細工してチューニングしたシーライン4/0のドラグが固着しているではあーりまへんか。
ま、まずい…
予備に持っているのは非力なシーライン50H、一応ハンドラ仕様ではありますが、これはあくまで玄海200号に載せてドッグファイトを想定したもの。
とはいえ、巨大なガーラにドラグなしちうのも不安です。
ダイナミックピトンとトカラファイターでは、30㎏級の暴走を止められるでしょうか…
とにかく、このサイズのエサなら、後は食いつかれるまで放置プレイしかありません。
えーい、もう面倒ぢゃ、タックルを信じてこのまんま放置ぢゃ!
その後は、ぐるくん隊長にも、シルイユーを泳がせてるトカラファイターにも、まったくアタリはありません。
唯一、エサ釣り用のアクシスの竿尻を軽く浮かしたのは、こちらでいうヤマトビー…
よーし、これまた最高のエサ確保ー!
そーいえば、かつて釣技団の離島王アイパーボーちゃんに「エサ釣り名人」と笑われたことがありますたwww
本命はどーしたーーーーー!?
ヤマトビーの後はエサ釣り用アクシスさえ沈黙。
ときおりヤシガニがイタズラにくるので、いちいち追い払わなければなりません。
すると、ぐるくん隊長がこんな話をしてくれました。
隊長「この島では、釣りに行く際にヤシガニと会ったらデカいのがアタると言われています。実際、自分も前回はヤシガニを見た後ラインを200m出されるガーラらしきヤツにいかれました。」
じゃこび「ほーっ、ほな、こんだけ何度もヤシガニがうろつくとなると、50㎏級のガーラあたりが来てくれないとねえ(笑)」
隊長「来ますよ。島のジンクスは当たりますから」
じゃこび「ほな、ぼくのに来ますね。内地では『ラスイチのじゃこ』と言われてますからね」
大ぼらをかましたので、なんとか来てほしいものですが…
10分たってもマンダム…
20分たってもマンダム・・・
もう、あと1時間ほどで潮が下げて、ポイントの水深が1mほどになってしまいます。
最後のチャンスです。
なりもふりも構っていられません。
エサ釣り用のアクシスにも、40号ハリスを巻いたビーク鈎を結び、イカ短冊3枚掛けで放り込みますが…
30分たっても・・・
ちゃりちゃり、がっちゃーんっ!
出たーーー!
年に一度あるかないかの超高速発射です!
ものすごい速度でぶっ飛んだアクシスが、最強一脚トップの上で海面と平行になっております。
不思議なことに、竿は叩かれることなく、きれいに一直線に静止しています。
が!?
うぃーーーーんっ!
とんでもない速度でスプールが逆転しております。
当然ですが、ドラグはガッチガチに締めてあります。
じゃこび「うっしゃあ、キターーー!」
隊長「本当にキターーーー! さすがラスイチのじゃこさん! え、ドラグ出てるの!?」
即、左手で竿尻を下に押さえ、緩んだ尻手ロープのカラビナをリリース。
この速さ、確実さはじゃこ式ショート尻手の特性です。
ちなみに、もう一つの特性はダッシュしたサカナのカンヌキに百発百中で鬼フッキングすることです。
ドラグ絞め殺しでラインと竿が一直線になるため、竿の軟らかさやラインの自由はまったくなく、泳力のあるサカナほど自らの泳力が仇になって、ものすごい衝撃でフッキングするのです。
このシステムでフックアウトすることはまずありません。
抜けるのは、移動量の大きい長い尻手で飛ばした時です。
講釈はそれくらいにしましょう。
問題は、念願の鬼アタリが周到に準備したトカラファイターではなく、エサ釣り用のアクシスに来てしまったことです。
な、なんでじゃーーー!
後悔していても仕方がありません。
きっとこれがマーフィの法則とやらなんでしょう(笑)
強引に竿を起こすと、とんでもないパワーで沖に走る敵をダイレクトに感じることができました。
ドラグがまったく役に立ちません。
ケガの予防のために薄手の3本指出しグローブははめていたのですが、怖くてスプールを押さえる気にはなれません。
ならばドラグノブを締めつけてみようと、真上からぐっとノブを押し込みながらつまむと!?
あっちいいいいっ!
火傷してしまいます。
トーナメントの樹脂のドラグノブとアルミスプールは、発熱して素手の指では触れません。
が、しかし、ここで敵の突進はどうにか止まりました!
うっしゃ来い~!
珍しく本人登場(笑)
激闘のさなか、ぐるくん隊長が撮影してくれました。
これはまさに、千載一遇のチャンスにゴリ巻きをかけているところであります。
しかし、ポンピングしてもなかなか寄りません。
相手は半端なくデカい、そして重い!?
隊長「ガーラかな、タマンかな? すごい引きますね。」
じゃこび「いや、ぜったいタマンじゃないです。タマンなら1m軽く超えてます。巨大なエイかガーラ…沖に向かって一直線ですね。」
隊長「ヤシガニ伝説は当たったなー。」
さあ、あとは、どうやってアクシスでこいつをやっつけるかです。
たった150m弱しか巻いていないライン、50mほどの投点から思い切りラインを出されて、もうスプールの底が見えていましたが、なんとかポンピングを繰り返して20mほどラインを取り返しました。
しかし・・・
ぐっ
ぐっ
ぐっぐ~~
いやーなきしみ音を立てて竿が絞り込まれると…
じじじぃーーーーっ!
と、またラインを持っていかれます。
延々と続くかとおもえるほどの緊迫感。
敵はまったくバテている様子はなく、その気になればどこまでも走れそうな重量感を伝えてきます。
いままさに、南海のバケモノと100mのナイロンラインを介して正対しているのです。
これぞ鳥肌もの、これを超える興奮などあるのでしょうか。
長い時間がかかるファイトなので、いつになく冷静に構えていられます。
ラインが残り少ないので、怒らせて暴走させたくありません。
できるだけ慎重に、ゆっくり大きくポンピングします。
「た、隊長、ぼくのバッカンの前に置いてある皮手袋とってください。」
「了解! あ、これね!」
ぐるくん隊長がすばやくフォローに回ってくれます。
何度も短い出し入れをしましたが、ついに奴が揺るぎない突進にはいってしまいました。
ぐっぎぎぎぎーーーっ
じじじじじぃーーーーーっ
アクシスが軋み、トーナメントがラインを吐きます。
ダメだ、あと20m、10m、もうスプールの底が光っています。
えーい!
皮手でスプールを押さえにかかります。
ぐぐぐぐぐっ
止まれ!
止まれ!!
ぐぎぐぎぐぐぐぐぐぐぐっ!
止まった!
ぶつっ・・・
くっそー、切れた!
「あ、だめか!?」
「切られました。14号のNAじゃ無理でした。くっそー」
完敗です。
なんでアクシスに来るかな…
はい、どう考えても判断が甘すぎました。
アクシスはとっとと片づけて、南海のバケモノだけに照準を合わせておくべきでした。
未熟です。
いやー、それにしても、エキサイティングなワンナイト・バトルでした。
本当に楽しかった。
ありがとう、ぐるくん隊長!
きっとまた竿を並べましょう。
ワテクシはまたこの島に帰ってきます♪
離島ぶっ飛ばしの旅、敗れましたが、最高でした。
また紀南で修行して、きっとリベンジしてやります!
うっひょーーーーうっ、待ってろバケモノ、ガーラ、GT、ウルーア(/・ω・)/